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2021年7月

2021年7月27日 (火)

自然に触れて思う事

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連休中に奥胎内の山に行ってきました。(夏は海より山派です)

たまに大自然に触れると、当たり前のことに気づかされます。

川の水は高いところから低いところに流れる、木陰は涼しいなど。
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このような自然の摂理は、そのまま建築の技術に反映されています。

水の流れに逆らわない納まりや、日射遮蔽がそれにあたります。

真夏にエアコン冷房を使うことは非常に重要なことですが、日射がガンガンに入る中でエアコンをフル稼働という事には違和感を感じます。

エアコンも電気もない時代は、軒を深く出す、縁側を設けるなど建築的手法によって暑さを凌いでいました。

当然、現代においてもその手法は利用できるので、家自体の断熱性能や日射対策である程度の熱を防ぎ、足りない部分を電気で補うことが正解だと思います。

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モデルハウスではこれでもかというくらい日射遮蔽を施し、家中冷房して終日25~26℃を保っていますが、一日の電気使用量は3~5kWhです。(お金に換算すると100円程度)


2021年7月21日 (水)

住宅省エネ25年度義務化?

本日の新潟日報の記事です。

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2025年度以降、新築住宅の省エネ基準の義務化を目標にいよいよ国が動き出したようです。

本来は2020年に義務化される予定でしたが、これも「大人の事情」で見送られていました。

問題はどのレベルが基準となるかですね。

これから家を建てるのであれば、できる限り断熱性能は上げておくことをお勧めします。

現在は(国の基準では)最高とされているものが、数年後には最低以下になるからです。

今後断熱性能は、快適性や省エネ性だけでなく、家の価値にも大きく影響することになりそうです。

2021年7月16日 (金)

定期講習と気密性能

昨日、3年に1度の苦行建築士定期講習に行ってきました。

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この教本を朝9時から夕方4時まで読み込んで、その後試験も受けて合格点をとらないと講習完了となりません(白目)

定期講習の目的は、しょっちゅう改正がある建築基準法等のアップデートが主となります。

それと、今回の講習では空き家問題についての内容が多かったです。

今後増え続ける空き家の問題について、建築士ができること考えてほしいということなのでしょう。

また、カーボンニュートラルな社会実現についての内容もありました。

エネルギーをたくさん使用しなくてもいいように、断熱を頑張りましょうという内容ですが、昔の講習ではさらっと流されていた部分がかなり詳しく説明されていました。

中でも、気密性能C値について具体的な数値が示されたのは初めてではないかと思います。(私の記憶なので、昔から示されていたかもしれませんが・・)

教本には
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熱交換換気の省エネルギー性への期待が高まっているが、その効果を享受するためには、C値0.5c㎡/㎡程度の気密性能が必要と考えられ気密性能基準は廃止されたが、気密性能の重要性は変わらない

とあります。

換気設備をしっかり機能させるには気密性能が良くないとダメで、C値0.5は必要だとはっきり書いてますね。

しかしながら、その後の「気密性能基準は廃止されたが、気密性能の重要性は変わらない」という文章はおかしいと思いませんか?

重要なら廃止にしないはず・・・ここには所謂大人の事情があるのです。

それはずばり「C値は○○以下」なんて基準が義務化されたらほとんどの家が建たなくなるからです。

そもそも日本の新築住宅の大半は気密測定試験すらしていません。

なので、こんな基準があったら困るわけですね。造る側が。


当社では、原則全棟気密測定試験を実施してC値0.5以下を基本性能としています。
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