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2020年10月 8日 (木)

窓を考える

家にとって窓は外部と内部をつなぎ、光や風や景色を取り込む唯一の装置です。

それ故に、家の良し悪しは窓で決まるといっても過言ではありません。

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窓について、先日上棟した亀田の家を例に考えてみたいと思います。

 

窓は方位と環境が良いところにとりたいものですが、敷地条件によってなかなか思うようにいかないことも多いです。

亀田の家の場合、南側に田園が広がっているため、南に大きく開くことができる恵まれた敷地といえます。

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使用している窓はトリプルサッシなので、性能が良いのですが、その分値も張ります。

なので、つけても意味がない場所には極力つけないようにしています。


西側は、夏に西日が入るのを抑えるために最低限に。

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西面の開口部は玄関ドアと小さめの窓2つのみ。

東側は2階建てのアパートが接近して建っていて、陽はあまり期待できないし、窓と窓が合ってしまうので開かずの窓となるのは明白です。なので、こちらも最低限に。

 

そのかわり、光と景色を目一杯取り込めるよう南面に窓をたくさんとっています。

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南面の開口部は大きくとって、軒の出と下屋で夏の日射を遮る。

これは熱的にも理にかなっていて、南面は夏の太陽高度が高いため家の中に直接入る日射は少なく、軒や庇で日射量をコントロールすることが可能です。

 

次に、構造的な点から窓の配置を考えてみましょう。

窓をとりつけた壁は、原則耐力壁にはなりませんので、私は「窓をとる=構造体に穴を開けること」と思いながら窓を配置しています。

当然、穴が多いほど構造体は弱くなりますし、一か所に集中して穴があるとその部分が極端に弱くなりますので、そういう場合はどこでカバーするかを意識しながらプランニングします。

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モデルハウスHYGGEは東南のコーナーに窓を集中しているが、許容応力度計算で耐震等級3を確保している。


また、窓の位置を1階2階で揃えることは、上下の柱と耐力壁が揃うことにもなるため、構造的にとても素直な建物となります。

必ず上下揃えなければいけないわけではありませんが、ずらすことでどこの部材に影響が出るかはしっかり把握する必要があります。

 

窓は敷地に合わせて効果的かつ、構造を煩雑にしないように配置することを心がけています。

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