雑誌撮影とエキスパンションジョイント
こちらのお家は、既存部分と増築部分をエキスパンションジョイントでつないでおり、一つの建物ですが構造的には別々の建物となっています。
エキスパンションジョイント概念図。
誰もがわかるように、L字の建物より真四角の建物の方が構造的に有利です。
構造的に不利な建物にエキスパンションジョイントを設けることで、より有利な構造の建物に分離するわけですね。
今回の熊本の地震において、マンションの亀裂がニュースで取り上げられましたが、これは上記のエキスパンションジョイント部分が損傷しただけで、構造的に重要な部分が壊れたわけではありません。
ニュース映像。一直線に縦に亀裂が入っていることからも意図された破断であることがわかる。
建物の大きな損傷を防ぐために、壊れるべきところが壊れ、損傷してはいけない部分を守ったのです。
近年の正しく構造設計された建築物は、大きな地震でも倒壊によって人命が奪われないようになっています。
心配なのは、やはり古い時代の建物になるわけですが、耐震診断や耐震改修が今以上に建築士の役割として重要になってくることを感じます。
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