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2016年2月22日 (月)

ZEHについて

本日、朱鷺メッセにて「エコロジーアクション2016」と題したメーカーさん主催のセミナーに行ってきました。
セミナーの目玉は、住まいのエネルギー・温熱環境について研究している前真之氏の講演でした。

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講演の内容は、ZEH(ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス(通称ゼッチ))の正しいあり方について。

ZEHは住宅で消費されるエネルギーがPV(太陽光発電)で発電されるエネルギーによってネット(正味)でゼロになる家のことです。

現在日本におけるZEHは、ほとんどPVにおんぶにだっこの状態で、乱暴な言い方をすればPVをたくさん乗っければ「はい、ZEHのできあがり」といった感じです。

このような家では、高断熱化は基準の外皮性能(たいして高くない)を達成させるだけにとどまり、高断熱化によって得られる快適性や健康(いわゆるノン・エナジー・ベネフィット)をすっ飛ばしたあくまでZEHを達成するためだけの家となってしまっています。


これに対してアメリカのゼロエネ住宅は、ZERH(Zero Energy Ready Home)と呼ばれ、将来性を考え新たな技術革新にも対応できるような最低限の躯体や設備の要件を満たす住宅とされています。

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例えば、太陽光設備が設置可能な屋根、高断熱外壁、高性能な窓、温水パイプの断熱化などが必要な性能と考えられています。
つまり、家と発電設備を分離して考えているわけですね。

発電設備や蓄電池は技術革新によってどんどん進化するものだから、基本それらは後付で考え、最小限の設備でもしっかり機能する家を建てましょうという考えです。

日本の方針だと、「ZEHだけど不健康な家」がたくさんできる可能性があります。
「ZEHだからいい家」「ZEHだから快適」とは必ずしもならないことに注意が必要です。

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