集成材について
こちらの幼稚園は鉄骨造ではなく木造です。
ここ最近、木材を使うことは林業の再生を図りひいては森を育て都市の低炭素化につながることから、比較的大きな公共建築物も木造で建てられるようになってきました。
木造で大規模建築物を建てるにあたって欠かせないのが集成材です。
写真の幼稚園も構造材に集成材を使用しており、大スパンの空間構成や特長的なアールの屋根が形成できるのは集成材があってこそです。
集成材は無垢材に比べ品質が安定していて構造材としては優秀な材料です。
もちろん住宅にも使用されていて、当社の家も大断面の梁など適材適所で集成材を使用します。
当社のモデルハウスの近くに、あたかも集成材は危険であるかのような表現をしたある住宅会社さんの看板が立っています。
その会社さんの言い分では、集成材に使用している接着剤にはアトピーやシックハウスの原因となる成分が含まれており危険とのこと。
前半部分については否定はしませんが危険というのは間違いです。
現在、集成材をはじめ住宅に使われる建材のほとんどは、法規制され人体に悪い影響を与えるようなものは使用されていません。
当社で使用している集成材。ホルムアルデヒド放散量は最高ランクのF☆☆☆☆(放散量が一番少ないレベル)。JASマークが国の規定を取得している証。
これが危険な材料と言われたら、家具にしろ家電にしろ全てが危険なものとなってしまいます。
そもそも昔と違って現在のシックハウスの原因のほとんどは、建材から出る化学物質ではなくカビやダニであることをまず理解していただきたいです。(カビやダニを防ぐには結露をなくすことです。そのためには室内の温度差を少なくすることと計画換気が重要。つまり家の高気密・高断熱化の方がシックハウス対策となります)
本当に危険な材料なら、公共的な建築物でしかも小さな子供が使用する幼稚園になんて使えるはずないですよね。
必要以上に危険と煽る営業手法はお客様にとってよくないことです。
家づくりは人生の一大イベントであり楽しいものでなくてはいけないはずなのに、脅かされたり恐怖を植えつけられてしまうのは如何なものかと・・・。
あまり批判がましいことは書きたくないのですが、お客様には正しい知識を持っていただきたくまとめてみました。
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