建築会社の選び方
たくさんある建築会社のなかで、どの会社にお願いするか決めるのはなかなか大変ですよね。
お客様の中では「複数の会社に同じ図面、同じ内容で見積してもらって決める」とお考えの方もけっこういらっしゃいます。
一番確実で、賢い選定方法のように思えますが、はたしてそうでしょうか。
私の意見では、ちょっと危険な方法ではないかなと思います。
同じ内容で比べると言っても、契約前だとラフプランと概算見積もりくらいしか出てこないことが一般的です。
それだとお客様の方で確認できるのは間取り(坪数)、設備、値段くらいではないでしょうか。
一番価格が安いと思って話を進めて「断熱材はオプションですが入れますか?」なんて言われたら困りますよね。(数年前、当社のお客様が某ローコストメーカーで実際に言われたことがあります)
建築に詳しい方でない限り、細かい仕様まで確認するのは難しいため、思わぬ追加が出る可能性があることに気をつけないといけません。
また、ある程度勉強した方になると、「断熱性能はQ値○○の高気密・高断熱仕様で」と指定することもあるでしょう。しかし、契約した会社が実は高気密・高断熱住宅を手掛けたことがなく、「いい断熱材は使ったけど断熱・気密施工がしっかりできない」なんてことも考えられます。
断熱・気密については材料の性能よりも施工が命なので、どんなにいいものを使っても施工が悪ければその効果は得られません。
会社ごとに様々な特徴があり、得意分野・不得意分野というのも大なり小なりあるものです。
全部の会社を同じ内容で天秤にかけるのではなく、会社ごとに提案を出してもらい一番納得いくものに決める方が失敗は少ないと私は思います。
それと、営業マンがたくさんいるような会社ではOKでも、営業マンがいない工務店や設計事務所では、他社のプランで見積りすることや、見積りの内容を比較することは商売倫理に反するとしてお断りされるケースもあります。
正しい建築会社の選定は、お見合いに似ていると思います。
その会社の建物のことはもちろん信念や理念を理解したうえで、お互いに信頼関係を築きくことができ、末永いお付き合いができるのかがなによりもまず一番大切なことではないでしょうか。
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