15年後の気密性能
住宅の気密性能は長い年月で低下すると言われています。
原因はサッシのパッキンの劣化や、木材の変形により隙間ができることが挙げられます。
当社では、気密性能は低下することも踏まえ、気密測定試験の時にC値が0.5以下になるように気密施工を行います。
※C値(隙間相当面積)とは住宅の気密性能を示す数値であり、数値が小さいほど高性能となる。
次世代省エネ基準(平成11年基準)において、新潟ではC値が5.0以下であれば高気密住宅といえる。
拙宅は築15年の当社施工外張り断熱気密工法の家です。(仕様は現行仕様とほぼ同じ)
15年経っていますので、C値は1.0を切ればいいかなと思いましたが
なんとC値=0.5という新築時から全く低下していない数値となりました。
あまりにいい結果なので、測定器の故障かと思い
1か所窓を少し開けて再度測定してみると
C値=1.0となりましたので、測定器は正常だということがわかります。
この実験により、15年ではサッシの隙間や木材の変形による隙間はできないことがわかりました。
そして当社の施工技術の高さも改めて確認することができました。
拙宅は柱以外の構造材に集成材を使用していますが、これが無垢材であったらまた違う結果になっていたかもしれません。
集成材は、乾燥させ節などの弱点を取り除いた木材を貼りあわせているため、強度にばらつきがなく、変形がしにくいとても合理的で優れた材料です。
構造材に集成材を使用したことにより乾燥による収縮が少なく、大きな地震も経験しておりますが、揺れによる変形もなく、気密性能の低下が起きなかったと考えられます。
集成の梁。15年ですっかり色がつきました。
集成材は、接着剤を使っていて体に悪いとか、剥がれるとか悪魔の材料みたいに言う業者さんもいて悪いイメージをお持ちの方もいらっしゃいますが、決してそんなことはありません。(住んでいる私が言うのだから間違いありませんね)
当社は集成材も使用しますし、もちろん無垢材も使用します。
とかく住宅業界では何でも善と悪の二元論で語りたがりますが、大事なことは材料の特性を理解し、適材適所に使用することだと私は思います。
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