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2015年1月27日 (火)

天空率

建築基準法には建物を建てることで、隣地や道路が暗くならないように斜線制限というものを定めています。

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斜線制限にもいくつか種類がある。


斜線制限は、ほんの少しでもはみ出すことが許されないため、永らく絶対のものとして設計を縛り付けるものでした。

そのため、屋根を折るなど外観デザインを犠牲にした法規のためのデザインがたくさん生まれたのです。

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よく見かける斜めになっているマンション。これも斜線制限内に納めんがためのデザイン。


しかし、常識的に考えて明らかに隣地や道路に影響のない状況においてもこの規制を適用することはあまりに酷であるということから、10年ほど前に天空率と呼ばれる緩和措置が設けられました。



天空率は、設計上道路や隣地から見て斜線制限内に目いっぱい建てた適合建築物に比べて、計画建築物が遮る空の量の方が少なければ斜線をはみ出してもよいというものです。



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空の見える割合だから天空率


この空の見える量の割合計算がとっても複雑で、最初の頃は「緩和措置が出来たのはいいけど計算ができません。」という声が多数でしたが、最近ではCADなどで簡単に計算できるようになりました。(便利になったものです。)



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天空図一覧。立面図と配置図のデータがあればCADがあっという間に作図してくれる。



先日着工したばかりの車場の家も、屋根の一部が斜線から飛び出るのですが、屋根を折るのはデザイン的にいただけないということで天空率を利用しました。




最後に天空率がなければ誕生しなかった建築物。

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神保町シアタービル 山梨和彦+羽鳥達也/日建設計



















今日の1曲

Hyperballad  by  Bjork

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