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2014年12月11日 (木)

理想的な暖房空間③

理想的な暖房空間①

理想的な暖房空間②


今回は部屋ごとの温度差一日を通しての温度差について。

まずは部屋ごとの温度差ですが、部屋ごとの温度差は大きければ大きいほど不快なのはもちろんのこと、体への負担も大きくなります。

部屋ごとの温度差が原因で起こる代表的な健康障害はヒートショックです。


ヒートッショクとは、室温の急激な温度変化によって、血圧が急激に上昇・下降したり、脈拍が早くなったりするなど体に及ぼす影響のことで、これにより心筋梗塞や脳血管障害などが発生することがあります。



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温度差が大きいと入浴時の血圧はまるでジェットコースターのように急激に上昇・下降する



東京ガス都市生活研究所によると、1年間にヒートショックが原因でなくなる人は推定14,000人で、交通事故の死者よりも多いと言われています。



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温熱環境を重要視する建築人の間では「真冬の低断熱住宅は外よりも危険」としばしば皮肉られる



ヒートショックを防ぐ冬の平均温度差は3℃~5℃以内が望ましいと言われており、国土交通省でも暖房室と非暖房室の温度差は5℃以内、廊下とトイレの温度差は3℃以内であることを推奨しています。


断熱性能の高い住宅は、暖房していない部屋の温度も高くする効果(自然室温の向上)があるので、部屋間の温度差が小さくなります。


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続いては一日を通しての温度差について。

夜寝る前はちょうど良い温度になっていても、朝起きたらすっかり冷えてなかなか起きられないような暖房空間は快適とはいえませんよね。

一日を通しての室内の温度差は4℃~5℃、室温では15℃~16℃以下にならないことが必要となります。

これらの条件は、部屋間の温度差に付随して居室だけでなく廊下やトイレも満たされる必要があります。

家の断熱性能を高めることで暖房を切ったあとの温度低下を緩やかにすることができ、さらに朝起きる前や帰宅前に暖房がつくようにタイマー設定することで、一日の室温の温度変化を少なくすることができます。



このように、室内上下温度差・部屋ごとの温度差・一日を通しての温度差の抜本的解決には、断熱・気密性能がとても重要であることがわかります。



※いまさらですが、ラ・クール富塚モデルハウスの写真をアップしました。
こちらからどうぞ。

 

 













今日の一曲


I Fought The Law  by  The Clash

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