長期優良住宅の認定申請
長期優良住宅の認定には
・構造躯体等の劣化対策
・耐震性
・維持管理・更新の容易性
・省エネルギー対策
の4つを柱とする性能基準を満たす必要があります。
この4つの中で、一般的に認定取得のハードルをあげているのが耐震性と省エネルギー対策になります。
省エネルギー対策は、等級4(いわゆる次世代省エネ基準)を満たす必要があり、断熱材の量を増やしたり、サッシの性能を上げたりが一般的にコストアップとなります。
また、仕様規定(断熱材の厚さによる基準達成)を利用しない場合は熱計算が必要で、これがそこそこの手間となります。
※平成27年4月以降はH25改正基準に適合させる必要があり、一次エネルギー消費量の計算も必要となります。
耐震性については、耐震等級2か3にする必要があり、構造計算の結果にもよりますが、構造材や基礎の鉄筋量が増加する場合が多く、それがコストアップにつながります。
また、許容応力度計算と呼ばれる構造計算が必要で、これが結構な手間となります。
許容応力度計算の計算書は平均で300ページくらいとなり、面積が大きかったり複雑な形状の家だと400ページを超えることもあります。
昨年建築した次第浜の家の計算書は400ページ越え
当社の外張り断熱気密工法の家の場合、省エネルギー対策については、等級4を超える断熱性能があるのはもちろんのこと、キューワンボードのメーカーであるアキレスさんで型式認定を取得しているため、申請書に型式認定の書類を添付するだけで、熱計算をする必要はありません。
型式認定書と矩計図。
型式認定通りであることが矩計図や仕様書で確認できれば、それだけで等級4以上とみなされます。
つまり、外張り断熱気密工法の家は、省エネルギー対策についてのコストアップと手間は皆無ということです。
あとは耐震等級を2以上にするだけで、長期優良住宅仕様となります。
ちなみに、せっかく長期優良住宅仕様にしたのならば、認定書は取得しておいた方が絶対にいいです。
税金などの優遇は認定を取得しなければ受けられませんし、長期優良住宅の認定証は言わば良い家の証明書ですので、家の価値を保つことができるからです。
今日の一曲
After the gold rush by Neil Young
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