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2014年9月16日 (火)

耐震診断士の仕事

スタッフAは木造住宅耐震診断士として、住宅の耐震診断を行うことがあります。

ほとんどの診断は、市からの要請を受けて行っています。

これはなぜかというと、「ある基準」を満たしていない家に関しては、市が診断の費用を補助し、その診断を建築士会に所属する診断士が行うことになっているからです。


「ある基準」とは、その家が新耐震基準で建てられているか否かになります。


日本の耐震基準というのは、昔から現在の基準が決められていたわけではなく、大きな地震が起きる毎にその被害を検証し、基準の改正を繰り返した結果できたものです。

当然、古い建物ほど改正前の基準、ざっくばらんに言えばよりゆるい基準で建てられているため、耐震強度は低くなります。


その改正の歴史の中で、大きな転換期となっているのが昭和56年で、この年に行われた改正で新耐震基準が制定されました。

昭和56年よりも前に建築された建物は、当然新耐震基準を満たしていないため地震に弱い建物とみなされ、市はそのような建物が地震によって倒壊することを未然に防ぐため、耐震診断を受けることを促し、その結果に応じて耐震改修することを勧めているわけです。


診断の内容は、まず現地調査を行い建物の劣化具合の確認や、小屋裏と床下にもぐり構造体の状況を目視にて確認します。

その後、耐震診断のソフトを使い建物の耐震強度を算出します。


スタッフAがこれまで行った耐震診断では、昭和56年よりも前の家は全て「倒壊する恐れあり」と出ました。

これは、旧耐震基準の家を現行基準に照らし合わせて診断を行う為、当たり前と言えば当たり前の結果なのですが・・・。


旧耐震基準の家が地震に弱い理由は、

①基礎が無筋コンクリートである

②構造材の接合に金物が使われていない

③耐力壁が少ない


この3点が大きいです。

この3点について、細かい内容は次回に続きます。

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